書斎のマタタビ

「本」についての様々なことを記事にします。

バルト三国ラトビアのかわいいガイドブック

先日いつものように本屋巡りをしていて見つけた一冊、『リガ案内 162通のインヴィテーション』(土曜社)。端整な造りの、一見普通のガイドブックですが、「リガ?ラトビアの首都の?なぜそのチョイス?」と不思議に思い手に取ってみると、なんと土曜社さん発行。

土曜社と言えば大杉栄の獄中記のイメージで、最近では坂口恭平さんのCDをリリースするなど、まさにアナーキーな出版社。こんなかわいらしい本を出しているとはまったく存じ上げませんでした。

Skyscanner 【海外・国内格安航空券、ホテル検索サイト】

 バルト三国の真ん中に位置するラトビアの首都のリガは、高緯度にも関わらず冬にも凍らない不凍港であることから、交通の要衝として栄え、バルト三国最大の都市です。バレエダンサーのミハイル・バリシニコフや、映画監督セルゲイ・エイゼンシュテインの出身地でもありますね。

そんな意外と(失礼)素敵そうな都市リガを同書で案内するのは、建築家や写真家、詩人に哲学者など文化度の高いリガっ子たち。いかにもな観光地だけでなく、小さなカフェやギャラリー、古本屋(ここ重要)まで親しみやすい視点でリガの街が紹介されています。

バルト海の真珠」と言われる美しい風景の写真とともに、知的でおしゃれな文章を読んでいると、行ったことのない街でも親近感を覚え旅情を誘われてしまいます。

姉妹都市でもある神戸にはラトビア雑貨の専門店などもあり、北欧や東欧などのブームの次は案外(やっぱり失礼)バルト三国あたりかもしれませんね。

 

『リガ案内 162通のインヴィテーション』

出版社:土曜社

取扱開始日:2012/06/20

ISBN:978-4-9905587-3-4

リガ案内 162通のインヴィテーション